表現文化学科とは
表現文化学科は、「ことば」と「からだ」の両面から表現力を磨き、豊かなコミュニケーション力を育む学科です。日本語や日本文学を深く学ぶ「言語文化フィールド」、演劇やダンスを通して自己表現を追求する「身体表現フィールド」、そして社会で即戦力となるための資格取得をめざす「資格取得フィールド」の3つを軸に、バランスよく学びを進めていきます。
「読む・書く・話す・聞く」といった言語運用の力を伸ばしながら、舞台表現や芸術鑑賞を通して創造力と発信力も育成。さらに、図書館司書、上級秘書士、上級秘書士(メディカル秘書)など、実社会で役立つ資格取得にも対応しています。
ことばが好き、人前で表現することに興味がある、社会で自分の力を発揮したい——そんなあなたを、表現文化学科は全力で応援します。

表現文化学科の5つの特徴
1. 「ことば」と「からだ」両面からの表現力育成
1年次から「読む・書く・話す・聞く」に特化した言語トレーニングと、身体表現の基礎を並行して学ぶ必修カリキュラムを配置。言語と身体、両方のアプローチから「伝える力」「感じ取る力」を総合的に育てます。
中でも「話す・聞く」を学ぶ授業では、ビブリオバトル(書評プレゼン大会)を実施。お気に入りの一冊について5分間で紹介し、聴衆が「一番読みたくなった本」に投票します。学内予選を勝ち抜いた学生は、全国大会にも出場しており、2021年にはオンライン決勝、2022年には準決勝に進出するなど、高い成果を上げています。

2. 多彩な選択科目で興味を深め、学びを広げる

「古典の森」や「漢文学」など伝統的な日本文化を学ぶ授業から、現代の「漫画の世界」や「映像の世界」といったメディア表現を探求するものまで、多彩な選択科目がそろっています。また、「書道」や「プレゼンテーション演習」といった実技的な科目も充実。
これらの多彩な科目を自由に組み合わせることで、学生一人ひとりが自分の関心や将来の目標に合わせて柔軟に学びを設計することができます。
3. 豊かな感性を育む芸術体験の機会
演劇・音楽・美術といった芸術に触れる体験を通して、感性を養う学びを大切にしています。授業の一環として劇団四季や宝塚歌劇、美術館・博物館などを訪れます。プロの舞台や一流の芸術作品にふれることで、表現の幅や感性が自然と磨かれていきます。机上の学びにとどまらない「本物との出会い」が、表現力に深みを与えます。

4. 2年間の学びの集大成:卒業研究は“論文”か“演劇公演”

表現文化学科では、2年後期に入ると「言語文化ゼミ」または「身体表現ゼミ」のどちらかを選択します。
言語文化ゼミでは、古典や近現代文学を題材に、原稿用紙30枚以上の卒業論文を作成。資料調査、読解、論述を通じて論理的思考と発信力を磨きます。
身体表現ゼミでは、学生自身の手で台本制作・照明・衣装・音響・舞台設営を行い、卒業研究として本格的な演劇公演を実施。創造力とチームワークを発揮する場となっています。
5. 社会で役立つ資格取得にも対応
図書館司書、上級秘書士、上級秘書士(メディカル秘書)などの資格取得に対応した選択科目を用意し、専門的な知識と実務力を身につけることで、多くの学生が2種類程度の資格を取得しています。また、キャリア支援体制も整っており、入学時から将来を見据えた「キャリア形成ゼミⅠ」を開講。国家資格を持つ教員による継続的なサポートのもと、自分らしい進路を考える機会が充実しています。
さらに、インターンシップやキャリアガイダンス、個別相談など、就職活動に向けた支援も手厚く、資格取得と進路選択の両面から学生をしっかりと支えています。

時間割例
<1年前期 図書館司書課程履修者の例>
| 時間割 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 8:50 – 10:20 | 図書館情報 技術論 | ||||
| 2 10:25 – 11:55 | 映像の世界 | 古典の森へ | 漢文学 | 「書く」 ということⅠ | |
| 3 12:40 – 14:10 | 「読む」 ということⅠ | マルチメディア 演習 | 書道Ⅰ | 図書館概論 | 「話す・聞く」 ということⅠ |
| 4 14:20 – 15:50 | 日本国憲法 | 英語Ⅰ-A | 表現入門 | ||
| 5 15:55 – 17:25 | 漫画の世界 | キャリア 形成ゼミⅠ |
- 必修科目
- 選択科目
- 司書科目
授業紹介
読むということⅡ

夏目漱石と正岡子規の生涯や作品、そして2人が学生時代に育んだ友情を往復書簡を通して学びます。手紙を丁寧に読み解くことで、2人の性格や意外なエピソードを知ることができます。また明治時代の文化や世相についても、文献や映像資料から理解を深めます。
日本語・日本文学の歴史

万葉の時代から現代までの日本語と日本文学の歩みを、プリントや教科書を使って概略的に学びます。また、身のまわりにある日本語に関するテーマ(たとえば方言やアルファベット表記など)をグループで調べ、話し合いながら理解を深めていきます。
古典の森

「源氏物語」は、現在30以上の言語に翻訳され、世界中で高い人気を誇っています。それは、時代や文化を超越する「普遍性」や「共感性」があるからで、今なお私たちの心に深く響いてきます。この授業では、『源氏物語』を読みながら、古典を楽しむということの意味を再発見していきます
漫画の世界

漫画を中心とした絵による物語表現について、歴史や表現技法、芸術文化としての役割まで幅広く学びます。時代背景と結びつけて表現の移り変わりをたどることで、現代の漫画文化への理解を深め、出版業界が変化する中で、漫画が今後どう展開していくのかを考察します。
表現入門

現代社会で委縮しがちな「からだ」を見つめ直し、解き放つことをテーマとした授業です。舞台俳優の表現方法を手がかりに、シアターゲームや即興劇、映像資料、ディスカッションなどを通して学びます。演劇にとどまらず、ポピュラーソングやマンガ、小説、ドラマ、映画など、多様な表現ジャンルも取り上げます。
身体表現創作

舞台俳優のための身体訓練や発声訓練、即興劇などを通して、声と身体を使った表現力を高めます。演じる中で、感情をどう伝えるかを深く掘り下げながら、言葉に込められた想いやニュアンスを舞台上で表現する力を養います。後半では台本をもとに舞台作品づくりにも取り組みます。
資格について
図書館司書
図書館司書は、公共図書館などで利用者が必要とする情報を提供する専門職です。本の貸し出しにとどまらず、利用者に代わって、本やインターネットを使って必要な情報を調べ、提供することも含まれます。
本学では、卒業と同時に司書資格が取得できるように、必要な科目を体系的に学べるカリキュラムを整えています。
本が好きな人や、情報に関わる仕事に興味がある人におすすめです。
上級秘書士
上級秘書士は、秘書としての専門知識だけでなく、社会人として必要なマナーやビジネススキルを幅広く身につける資格です。正しい敬語の使い方や電話応対、来客対応、文書の作成など、働くうえで大切な実践力を養います。
秘書を目指す人だけでなく、これから社会に出る人すべてに役立つ内容で、自信をもって企業で活躍するための力を身につけることができます。本学では、授業を通じてこの資格の取得を目指します。
上級秘書士(メディカル秘書)
上級秘書士(メディカル秘書)は、病院やクリニックなどの医療現場で、医師や看護師といった医療スタッフをサポートする役割を持っています。具体的には、患者さんの受付や診療の予約管理、カルテの整理、会計業務などを担当します。
また、上級秘書士(メディカル秘書)には日本の医療保険制度や診療報酬についての知識も必要です。
本学では、演習を中心とした実践的な授業を通して、医療現場で即戦力として活躍できる力を身につけます。



